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娘は私の所有物。母親の独占欲と狡猾な支配に不快感が止まらない。「啼かない鳥は空に溺れる」
母親。 それは、この世に生きる全ての人に存在する。 私の勝手な偏見かもしれないけれど、「母親」というものが素晴らしいというイメージって子供が小さい時だけな気がする。 強し母、優しいお母さん。 だけど、子供が大きくなっていくと「母親」というイ... -
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人から良く見られたい感情が行き過ぎるとどうなるのか?その先にある家族の形とは。「凍花」
「人から良く見られたい」 その気持ちの大きさはそれぞれ違えども、大抵の人が持っている感情じゃないでしょうか。しかし、それも行き過ぎると自分ではコントロールできないような感情の波に溺れてしまうこともある。。 どんなに仲のいい家族や姉妹... -
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幼児誘拐、臓器売買、人身売買、三人の女の狂気をここに見る。「リミット」
小説に出てくる女刑事って「ちょっと影があってカッコイイ女」が王道じゃないですか? 個人的に、大好きな女刑事はアンフェアの篠原涼子が演じる雪平なんですが・・・ 今日は、野沢 尚さんのリミット (講談社文庫)を読み終えたのでレビューしたいと... -
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読書レビュー「インシテミル / 米澤 穂信」
主人公の結城理久彦は、車を買うお金が欲しくて時給11万2000円という怪しいバイトに行くことに。 「実験」という名目のバイトに集まった12人の男女は「暗鬼館」なる地下の施設に数日閉じ込められる。 そして「暗鬼館」にて説明されたルールとは、参加者同... -
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読書レビュー「しゃぼん玉 / 乃南 アサ」
通り魔や強盗傷害を繰り返しながら生きている青年、伊豆見翔人の物語。殺人まで犯してしまったかもしれないという少しばかりの不安と共に、山奥にある山村までたどり着いた伊豆見がある老婆と出会う。 老婆や村の人たちとの田舎生活を過ごすうちに、伊豆見... -
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読書レビュー「ソナタの夜 / 永井するみ」
愛しているから、私が、嘘をついた。結婚をせずに関係を続けるということは、相手に何があっても知らずにいるという不安を一生涯背負うこと。いとおしく、切なく、親密なのに遠い。表題作のほかに6編を収録。それぞれの恋愛に隠された「たくらみ」と、狂お... -
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読書レビュー「人体工場 / 仙川 環」
お金欲しさに治験を受けた真柴という男子大学生。その後、若松という美人医師の検査によって尿に多量のたんぱく質が出ているのが発見される。治験を疑い始めた真柴は同じく治験を受けていた美紀と真相を探っていくが、真柴の周りでは行方不明者や殺人、暴... -
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読書レビュー「東京島 / 桐野 夏生」
夫とのクルーズ中に暴風雨に襲われ孤島に流れ着いた清子のサバイバル物語。最初は二人だけの日々だったが他の日本人や中国人までもその孤島に流れ着いてくる。そうして島民は31人になるも、そのうち女は清子一人。奪われるもの、求められるもの、与... -
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読書レビュー「未練 – 女刑事音道貴子」
「音道貴子」という女性刑事が主人公の事件簿短編集。 取り扱われる事件は、猟奇殺人や幼児虐待などそこそこ重いテーマになっている。 音道シリーズとして他の作品もいくつかある。 【感想】 読んで初めて「シリーズもの」だということを知りました... -
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読書レビュー「彼女は存在しない / 浦賀 和宏」
香奈子という女性の恋人が殺されたところから様々な事件に発展していく「解離性同一性障害」をテーマにした物語。 香奈子とは別の場所で、妹の異常行動を疑い始める大学生のストーリーも同時進行する。 一つ一つの出来事が香奈子と大学生を結び付けていき...
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