映画「ペインレス」本当のペインレスの意味はどこにあるのか?ネタバレ考察レビュー

 

ドキドキ感 [2.0]
ストーリー [3.0]
ホラー度 [3.5]
感動レベル [2.0]
総合 [4.0]

 基本情報

  • ジャンル:サスペンスアクション
  • 時間:101分
  • 製作:2012年
  • 製作国:フランス・スペイン・ポルトガル
  • 監督:フアン・カルロス・メディナ
  • 脚本:フアン・カルロス・メディナ / ルイス・A・ベルデホ
  • キャスト:アレックス・ブレンデミュール / フアン・ディエゴ / トーマス・レマルキス / デレク・デ・リント / イレーネ・モンターラ / シルビア・ベル / アンジェルス・ポック / ラモン・フォンセレ / ベア・セグラ / フェリックス・ゴメス
目次

あらすじ

内戦直前のスペインで痛みを感じない子どもが複数人発見されるところから始まる。

痛みを感じられないがために自分や他人を悪意なく傷つけたりしてしまう子供たちを危険と判断した政府は、子どもたちに拘束衣と口枷を付けさせ隔離施設に閉じ込めてしまう。

それから時が経ち2000年、神経外科医のデヴィッド(主人公)は妻とのドライブ中に事故にあう。命に別状はなかったものの、検査の結果リンパ腫が見つかってしまった。

骨髄移植が必要なため両親を訪ねたデヴィッドだったが、そこで知らされたのは驚愕の事実だった。

 

ココが見どころ&ココが気になる

 

なによりも一番に思ったことが、子役ちゃんたちがめちゃくちゃかわいい!ってことです(笑)ベルカノ役の男の子もすごくいい顔してるし、その相手役の女の子もショートにしてから一層美しさが際立ってる!

それに演技もすごく自然で上手です。特にベルカノ役の子、よくあんな表情をあの年齢で作れるなと見てて感心してしまった。

全体に暗くて重い作品だし、「ハッピー」な部分が1mmもないような映画なので苦手な人は途中でやめちゃうかもしれない。だけど私的にはタイトルの「ペインレス」の本当の意味や時代背景などを思うと、この重たさがぴったりくるしスピード感もなくて正解な作品。

救いようのないストーリーではあるけれど、目を背けたくなるような部分は確実に現実に起こったこと、もしくは今もどこかで起こってたり未来に起こってもおかしくないようなことだから、救いようのないストーリーこそがリアルさを出してて良いと思った。

ちなみに脚本は『REC/レック』シリーズのルイス・ベルデホ。お好きな方も多いんではないでしょうか!

 

色々と「?」な部分はあったかなぁ。その辺は見た人それぞれが脳内補完するしかないかも(笑)
だけど、大きく気になったところはなかったかな。「?」があっても、それを上回るくらい心にどーーんっと来るものがある映画です。映像も派手じゃないし最初は「ハズレかな」とも思ったんですけどね・・・(笑)見ているうちにどんどん惹き込まれていった感じです。

 

じっくり感想(ネタバレ-ちょいあり)

ありがちな低予算ホラーだろうと思って暇つぶしに見出したら・・・いつの間にかすっごい集中してたという。。

私は昔の戦争とか政治とか疎いんで、当時のスペインがどうだったかとかファシストだとか共産主義だとかも正直全くピンとこない。なので、その辺のことは端っこに追いやりまして、感じたことだけ書きます。

まず、この映画はフランス・スペイン・ポルトガルの合作作品です。なのでホラーと言っても、アメリカ映画的ながっちゃーん!どっしゃーん!ばりばりばりー!みたいな感じではありません。

ジャンルはホラーですが、あくまでも「精神的なホラーもの」として見たほうがいいと思います。

 

とにかく、目に映る映像全てが重く暗い

無痛症の子供たちが複数人発見されるところから始まるし、タイトルも「ペインレス」で直訳すると「無痛」となるので、見始めたときは「無痛症の子供の話かな」くらいにしか思っていなかった。

しかし見終わった後に感じたのは、この「無痛」が意味しているものは子供たちの事だけではないんだろうなということ。

 

まず、出だしから衝撃が大きすぎる。

一人の少女が微笑みながら自分の片腕を燃やしてる状態から始まります。

無痛症ゆえに炎に包まれても痛くない少女は、それを見ていたもう一人の少女にも「大丈夫~やってみなよ~」って感じで、笑いながら頭からオイルをかけ火をつけてあげました。しかし、火をつけられた子は普通の子供なので・・・その後のことは言わずもがな。。

設定の時代が時代だけに「無痛症」の治療法も理解もなく、また痛覚を持たないがゆえに他者にも危害を加える可能性大として子供たちは無理やり病院に収監されます。

本来なら「入院」なんでしょうが、この子たちの扱われ方が本当にひどい。口枷に拘束服の状態で「独房」入りです。

そんな悲劇の子供たちに唯一の光が。それがドイツからスペインにやって来たホルツマン教授という医師。彼は子供たちを救うべく独自のやり方で治療という名のコミュニケーションをしていきます。

そして、このホルツマン教授がひと際目をかけていたのが「ベニグノ」という男の子。(パッケージに写っている子です)

彼は他の子供たちに比べ攻撃性が強く、唯一心を開いているのは一緒に収監された一人の少女だけでした。

 

映画『ペインレス』予告編

 

この映画はそんなベニグノ君の物語なわけですが、とにかく出てくる大人たちはほとんど胸糞悪いヤツらしかでてきません!

人が人とも思っていない時代といってしまえばそれまでですが、「戦争」という要素も加わり平気で人を拷問し殺していくシーンは圧倒されました。

また、ベニグノとデヴィッドとの繋がりは最初のうちは全く予想していなかったので、そういうもっていきかたか~と納得。

 

「痛み」の感覚がないっていうのは怖い

普通なら赤ん坊のころから自然と理解している「痛み」の感覚。それがないっていうのはすごく怖いこと。

そもそも「傷を付けちゃだめ」も「爪をはがしちゃダメ」の理由もわからない。

痛みがないんだから、それらが身の危険につながるということも理解していないんだから仕方ない。

しかも子供だから、なんだかよくわかんないけど赤い水が出てきて面白いな~くらいの感覚なんじゃないだろうか。

 

スプラッタ映画のような派手なグロさはないけれど、ひしひしと伝わってくる痛みの描き方にすごくリアリティを感じました。

 

思うのは、無痛症の子供たちが出てくる映画だからタイトルが「ペインレス」なんていう安直な作品ではないんじゃないかなということ。

個人的見解としては、身体的に痛みを感じられないベニグノにも「心の痛み」はちゃんと感じることは出来ている。逆に身体的痛みを正常に感じられる健常者の人間たちには「人の心の痛み」を感じとることが出来ていない。

戦争だからという理由で無表情に人を殺していく兵士たちこそが、「無痛症患者」なのではないかと。

人間というのは、環境でいくらでも痛みに鈍感になれる生き物なんだと思う。

 

ハテナ?の考察ーその1

死体と共に監禁されてしまうベニグノのシーンがあります。暫くして兵士がやってくるんですが、ベニグノは生きてるんですね。

ドアを閉めてからどれくらいで兵士がやってきたのかはわかりませんが、部屋の窓には人間の骨が芸術的に飾られている状態。

死体が風化して骨になったのなら相当な時間がかかるはず。でも、それだとベニグノが生きてるのはおかしいのでは?

となると、考えられることは一つ・・・食べましたか(´・ω・`)?

 

ハテナ?の考察ーその2

ラストの花嫁はなぜあんなにきれいな死体なのか?最近死んだの?でも、それもなんだか違うっぽい。それにベニグノもまだ生きてんの?ごはんとかどうしてたの?ってところ。

たぶん、周りに沢山転がってた薬っぽい何かが理由ということになるんじゃないかとは思うんですが。。

元々病院だったわけだから色んな薬もまだ隠されてたのかも?それを女性に打ってた。そして自分自身もそのお薬で生き延びてた。・・・ふぁんたじー?(笑)

 

まとめ

この作品は賛否両論、とても分かれるんじゃないかなと思います。もう少し丁寧に描いてほしかったなと思う部分もあり、そうしていればもっと伝わる何かがあったんじゃないかなとも思う。

ラストで父から息子へのメッセージが(脳内で)流れるんですが、最初は「こんなに年齢いっちゃってるのに息子だなんてわかるのかな~」なんて考えちゃいましたが、いやいや、親ってわかるみたいですよ。「どんな風になっても、自分の子供はわかる」らしいです。知人が言ってました。

ほんとにね、戦争、監禁、拷問、殺戮、家族の死などなど、、最後の最後まで救いようのない映画です。救いはないが学ぶべきことがある映画だと思います。

私的にはとても惹き込まれて考えさせられた映画だったので、評価は★4です!

 

ペインレスが視聴できるおすすめのVODはどこ?

VODはたくさんあるけれど、私が利用したことがあるのは「Amazonプライムビデオ」「U-NEXT」」の2つ。

どちらもすごくお勧めですが、それぞれに一長一短あるので私が感じたことを簡単に載せておきます。

 

Amazonプライムビデオ

一つ目は、現在私も利用している Amazonプライムビデオです。

Amazonプライム会員になると付属して付いてくるのがこのAmazonプライムビデオ。 料金が安いのはもちろん、Amazonプライムの強みは映画や音楽以外にも便利なサービスが盛りだくさんなことです。

サービスは色々ありますが、私が良く使っているのは「お急ぎ便・お届け日時指定便の使い放題」「アマゾンフォトで写真の管理(容量無制限!)」。

Amazonでよく買い物をするので「お急ぎ便・お届け日時指定便の使い放題」はとても助かってます。

写真もよく撮るので、ある程度たまってきたらアマゾンフォトのストレージに投げ込んでます(笑)

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U-NEXT

もう一つのおすすめが最新コミックも600円分無料で読める<U-NEXT>

U-NEXTは日本最大級のビデオオンデマンドと言われているほど、その中身が充実しています。

最新映画はレンタル同時配信だし、毎月ポイントを貰えるので最新映画もばっちり見れます♪そのため月額料金が少し高いというのが難点もあります。

しかし、Amazonプライムでは対象になっていない作品もポイントを使って見れたりするので、どちらを利用するか悩みどころではありますね。

 

安さで選ぶならAmazonプライム!充実さを選ぶならU-NEXT!がおすすめ★

かとのん家は、最新映画よりもプライムフォトやお急ぎ便などをよく使うので「U-NEXT」から「Amazonプライム」に乗り換えた派です。

しかし、友人は「最新作を気軽に見たい」ということで「Amazonプライム」から「U-NEXT」に乗り換えました。

自分の映画を見る頻度や最新のものをすぐに見たいかどうか?で選択するといいですね♪

どちらも解約は簡単な手続きのみなので、まだ契約したことのない方は一度試してみる価値はあると思います!

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